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NORTHSHORE ノースショア(ワイメアベイ編)

かなりお久しぶりです、戸倉です。^^

2016年1月25日深夜、羽田空港国際線。
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3日前ハワイの脇田からの電話で
「ワイメアでビックウェイブ、エディコンテストやりそうです!もし、条件が合わなくなっても、ワイメアに波は立つから見に来てください!」と連絡がきた。

その前の週ニセコにいたが、腰痛悪化により平塚へ戻っていた。
即天気図をチェック。

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福岡管区気象台( http://www.jma-net.go.jp/fukuoka/chosa/saigai/2016_0127.pdf )より引用

日本付近は強い冬型の気圧配置となり約40年ぶりと言われる非常に強い寒気が流れ込んだ。西日本は大雪となり、日本各地でも記録的な低温・大雪となった。(ウエザーニュース参照より https://jp.weathernews.com/news/3299/)

その寒波と共に、腰痛だった俺はサーフボードを持たず、急遽ノースショアへ向かった。

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日本を代表するウォーターカメラマンの神尾くん(写真上左)とビックウエーブを目指し、毎年2ヶ月間はサンセットビーチにステイしている堀口げんき(写真下右)。

 

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ワイメアベイにもたくさんの人が集まっていた。

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日本で大寒波を襲った低気圧のビックスゥエルが1月27日ワイメアベイに届いた。30フィートオーバー時々クローズアウト。天気も良く風も影響なし。
なのになのに・・・大会キャンセル・・・なんで???
久々に味わうワイメアビックウェーブ。
波の崩れる轟音とともに感じる目に見えない不気味な風圧。この感触はこのタイミングでこのベイにいなければ味わえない。

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ゲッティングアウトのタイミングを伺う大野マーと堀口真平。
まずは、真平がGO!そのあとマーがあとに続く。

この日最大の波がきていた時間帯だったかなぁ・・・

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ここのゲッティングアウトのタイミングはミスは許されない。

後ろにいるケリースレーターは、ゲッティングアウトできずに戻ってきていた。
あとでネットの情報をみるとはじめてのことだったらしい。

 

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それほどすごい波だったということになる。

 

 

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1時間後には脇田登場。
ワイメアの景色にぴったり溶け込むオーラ。

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流石、エディアイカウ招待選手。

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夕方にはハワイに移住してワイメアとジョーズを責めている藤村篤とさっきホノルル空港に到着し、そのままワイメアに来たクレージーサーファーのひろなり。このあとマウイのジョーズのビックウェーブに狙いを定めて。

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ワイメアの状況を見守る二人。(堀口げんきと大野マー)

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エディアイカウの弟、クライドアイカウ(現在67歳)は、このモンスターWAVEにチャレンジする恐るべしサーファーである。

エディアイカウの歴史。
エディ・アイカウは、オアフ島ノースショアのワイメアベイの最初の公式ライフガードとして知られ、弟のクライドと共に何百人もの命を救いました。また彼はサーファーとして世界で最も大きな波に乗り、1967年から1978年までノースショアの全てのビッグウェーブを制覇した伝説的な人物です。(引用「エディアイカウの歴史」よりhttps://www.quiksilver.co.jp/eddie-aikau/history)

 

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クライドアイカウには、常にライフガードが周りについており、ビーチではsand buggyで送り迎え、海に入ると同時ライフガードのジェットスキーでランナップまで送り届けられるという超VIP待遇である。

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息子の真平が戻ってきて、安堵の表情を見せる親父(げんき)笑。

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DOVEのプロテクタースーツを着るリアムの息子、マカイ・マクナメラ。

このビックウェーブに通用するプロテクタースーツを作り続けてきたことに喜びを感じたとともにそのスーツを着て、ライディングしている様子を生で見ることができたことに感激した。

大きな波に乗るルークシェパードソン。
この若い2人のノースショアローカルに着てもらえていることに本当に嬉しく思う。

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世界でも通用するウエットスーツメーカーであることをあらめて感じた瞬間でもあった。

感謝。

 

俺は80年代初めから90年代終わりまで、冬のノースショアシーズンを過ごした。

96年冬の話、ワイメアに30フィートの大波が来たと暗い中タウンから、仲間のキァルビンが迎えに来た。薄暗いベイは異様な空気が流れていた。明るくなると、ビーチと湾沿いに走る道路の脇は見物の人で一杯だった。カメラマンもラインナップ中心に水中とビーチと山からと何十人とスタンバッテいた。

この日悲劇が起こった。

急に暗い大きな雲がベイに広がり、段々暗くなっていった。空気も冷たく重く感じた瞬間、今まで見た事が無いほどの大波が4本ベイに向かって来た。ビーチではどよめきが、その一本目のお化け波に3人テイクオフ、ビーチにたどり着いたのは2人。ロス・クラークジョーンズとケリースレーター。2人は必死な顔でピークを見つめていた。その時、山から見ていたカメラマンが、ライフガードタワーに電話をし、「ベイのセンターにボートが浮いてる!」と通報した。

でもその時のベイの状況は悪夢で、ライフガードのジェトスキーは岩場とビーチに打ち上げられ、ただ一台のジェトスキーが荒れ狂うベイの中央に救助に向かった。

サーフボートの半分くらいノーズが海面から浮いてるのが見えた。ジェトスキーの後ろのサーファーがサーフボートからリィシュコードをたぐり寄せ、サーフボートを捨てて猛スピードでビーチにたどり着いた。大勢の人々がジェトスキーのまわりに駆け寄る中、このモンスターから生還し、ビーチで見守っていた添田。いきなり添田が俺の所に駆け寄り「戸倉さん見ない方がいいよ!」と落ち込んだ声で言われた。

なぜだ?

その事故をおこしたサーファーは、4ヶ月前俺、添田、カメラマンのヨシロウと波が無い日本から、波いいよ!とフランス ハセゴに住んでいる、モーリス コールの誘いでハセゴーに居た時、トムカレンも一緒でトムカレンに憧れて、追いかけてきた若いカリフォルニアのサーファーで、良く一緒にサーフィンをしたドン・ソロモンだった。

ドンは良く俺たちに、この冬の ノースショアを見ててくれと口癖のように言っていたのを思い出した。有名になりたかったんだろうなー。

ジェトスキーから離れたドンのサーフボートは西へ大きく流され、チァンズリーフに住んでたトムカレンの家の前に流れ着いたらしい。そして、ジェトスキーの後ろでドンを抱き抱えていたのが、朝俺を迎えに来たカルビンだった。この頃から、ジェトスキーでの救助が始まり、この荒れ狂うベイにただ一台助けに向かった勇敢なライフガードのテリーアフィ、この人物がジェトスキー救助の先駆者だ。

今はジェトスキーは、パドルでは乗れない世界中のモンスターウェーブをアタックするサーファーの無くてはならない道具で、これにより今までに見た事がない映像が見られたり、WCTのコンテストでは試合中の選手をピックアップして、ラインナップに運んだりする様子は、今では普通に世界中の海で見られる光景である。

ハセゴーで一緒だったドン・ソロモン。

 

その時の様子がオーストラリアの雑誌TRACKSのカバーとなっていた。

左からロスクラークジョーンズ、ケリースレーター、ドン・ソロモン。
ドンがテイクオフしている場所は、一番危険な場所である。

後日、この時同じ空間にいたハワイ在住の前田くんから以下のようなコメントをもらった。

『Waimea Bay』
あの日は仕事が早く終わったので私もワイメアに急いで駆けつけました。確か18〜20fくらいのコンディションだったと思います。
ラインナップに着くと添田プロがすでに・・・
すると、その日にはありえないサイズのセットが水平線にアプローチしてきたので、慌てて沖にパドルアウト。

1本目の波を乗り越えた時、今まで見たこともない波だったので、過ぎ去った後も波を見とれていると次の波を食らいそうになったことを思い出します。

そのセットは4本だけでしたが、今までサーフィン中に出会った最大の波でした。

しばらくすると1台のジェットスキーがやってきました。ドライブしていたのはライフガードのテリーさん。何かを持っているようで、ゆっくりと我々の方に近寄ってきました。その時一緒にラインナップにいたカルビンのところに近寄り、何かを渡していました。それはその時に溺れた人の亡骸だと聞き戦意喪失です。私はとにかく上がるために1本波に乗り、陸にもどりました。後で陸から見ていた戸倉さんから亡くなったのは、ドン・ソロモンだったこと。その時の状況を聞き、無事に帰ってこれたことに感謝したことを思い出します。

最近いろんな人たちがプロテクタースーツを身につけてサーフしていますが、確かにあれはとても素晴らしい道具ですが、みんさん自分のリミットを考えて、安全にサーフしてください。

See you out there Aloha
Yasuo Maeda

 

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翌朝、ワイメアベイは静まり返り終了した。

Volcom Pipe Pro編へ続く・・・

 

2018-03-30T17:48:39+00:00 2017/12/30|