ハワイノースショアですでに10月終わりからコンディション作りに入っている脇田貴之が冬休みを一緒に過ごす家族を迎えに日本に一時帰国。平塚に来るそうなので、さっそく注目のエディ・アイカウ出場に向けての近況を知りたくてダブ・ウェットスーツのファクトリーにお邪魔した。この日は社長の戸倉さんも一緒に脇田のエディ出場に向けた気持ちを聞くことができました。
コンテストを主催するクイックシルバーからエディ出場の正式招待を受け取ってほぼ1ヶ月経ちました。そして家族をつれて11月20日にハワイに向かう。あとエディーがスタートされるのを待つばかり。今の心境はどうですか?
『脇田』
やる気になってます。まずは15~18フィートのワイメアで早く練習したい。ボードを手に取ってフィーリングを確かめたいんです。試合に出るということはものすごい名誉なことだと感じてます。それだけに本番の日のことを考えると自分を見失いそうになるんで、自分は自分だという気持ちをしっかり持って、浮かれたり、浮き足だたないようにしたいです。エディにまさか自分が出場するなんて、遠い世界だったところに今自分が立っている気がします。自分をサポートしてくれた家族やスポンサーや仲間たち、パイプラインのローカルやハワイのローカルに感謝します。
ワイメアで早く練習できると良いですね。15~18フィートでまずは練習!その言葉ひとつのスケールのでかさで次元の違う世界でサーフィンすることがよくわかります。ところでパイプラインとワイメア。この2つをどう考えますか?
『脇田』
ワイメアは前から好きで、チャックさんの9’6”も持ってました(今は悲しい物語がある)。ノースショアで先輩たちの背中を追っていた頃は、ワイメアが最後の終着点だと決めてました。それが経験を積んできて、ここ10年くらいはパイプに集中してましたから、ビッグでパイプができなくなるとダブルアップでサーフィンするのが楽しみになったんです。自分の目指しているのはフロントのビッグバレル。ワイメアは今でこそバレルが狙われてますけど・・・・。パイプラインに集中してました。今度はパイプが15フィートになったらワイメアでやります。
フロントサイドでビッグバレル。やっぱりそれですよね。ボードとかウエットの準備は済みましたか?
『脇田』
ボードはウェイド・トコロに削ってもらう9’6’’です。ウエットはいろいろ考えてます。ワイメアベイは風が吹くんで寒さを気にせずできる長袖もいいかなとか。巻かれてみなくてはわからないんですけどウェットの浮力も気になるし。水がとにかく重たいとか。いろいろなタイプを試してみるつもりです。このまま何事もなく練習できて、そのまま本番に入っていきたい。エディ・アイカウにリスペクトする気持ちを大切にして無事に出場を果たしたいです。
エディ本番の日。目標は何ですか?
『脇田』
自分の今の実力をすべて出し切りたいです。ワイメアからまったく遠ざかっていたといっても、今の自分は8~10年前よりも成長しているという自信があるので、自分としても前とどのくらい違ってできるのかが楽しみなんです。自分のノースショアスタイルに新しい目標ができた。やる気になってます。だから練習したい。ワイメアの楽しいところをもっと見つけたい。そこを足がかりにワイメアでも伸びていきたい。
ということで、ちょっと慌ただしかったですが、エディ出場にむけて着々と気を整えている脇田に心境を語ってもらいました。11月に入ってからのノースショアは本格的な冬のビッグスウェルは待って、いつでもReady状態。11月29日の午後3時からはワイメアで開幕セレモニーが開催されます。脇田は出場選手全員とひとつの輪になって健闘を誓い合います。来年2月末日までの大会期間中にザ・デイがやってくることを祈りましよう。
☆コメントfrom 戸倉さん☆
16年前の久我孝男の時もそうだったけど、今回も正真正銘ダブウェットスーツのライダーが指名されたんだから心の底から嬉しい。今までライダーたちをサポートし続けてきたかいがある。日本にWCT選手はいないし入れてないけど、脇田がエディに招待されたということは日本のビッグウェイブの実力がノースショアで認められたということだから、俺にとっては何よりも嬉しい。大会ではバックサイドで20フィートオーバーのジャイアントウェイブにチャージするわけだけど、いつも通りの気持ちでやれば脇田ならできると信じてる。世界の檜舞台できっちり見せて欲しい。俺としてもチャンスに恵まれて脇田の勇姿をこの目に焼き付けたい。