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2018.08.28 | GALLERY/WAVE INFO

DOVE BLOG

台風19&20号 / 身も凍りつく大波に挑むBIGウェーブハンター 堀口鉉気・中迫謙吾・小森隆志

DOVEの本拠地・湘南の今朝は涼しい北風が吹き、いよいよ台風シーズンの秋が来たと言いたいところですが、例年だとお盆を迎えた頃から台風が気になりだす時期なのに、今年の台風発生は早い時期から始まりもう既に20号が発生しました。

台風の進路図画像では解り辛いかもしれませんが、日本の南西海上から日本に接近又は上陸して北海道沖へ繋がるラインが主だったのに、今年は南東海上からの発生が多く進路もイレギュラーな動きと予想できない程で、もうグチャグチャというか今まで見た事ないラインに見え、なんか変としか言いようがない感じです。

そして直近の、関西・四国を襲った台風20号とその前に通過した19号のグランドスウェルが西日本と九州に到来し、DOVEビッグウェーブライダーの方々から写真とレポートが送られて来たので紹介します。

先ずは、和歌山の先端に位置する普段は顔を見せないアウターリーフ・ハルカ!!今までに数々の伝説波が押し寄せたハルカポイントに今回もグランドスウェルが到来し、DOVEレジェンドライダーの堀口鉉気氏のチャージを波伝説でおなじみのキンちゃんこと木本直哉氏から送られて来ました。

@Haruka / Photo: Naoya Kimoto

Genki Horiguchi /7Sequense

Photo: Naoya Kimoto

これらの写真を見て直ぐさま堀口氏にコンタクト取りこの時の状況を確認しましたが、堀口氏曰くハルカに今回来たウネリはやや東寄りで掴み辛くテイクオフのタイミングが難しかったと・・・Photo: Naoya Kimoto

水中フォトグラファー木本氏に何か波のことを語りかけている姿の堀口氏Photo: Naoya Kimoto

そして渾身の堀口氏のドロップ/ 17Sequense

Photo: Naoya Kimoto

上記のシークエンスでは、途中手を硬いフェイスに入れ持ち堪えるかと思わせるがワイプアウトになってしまったが、皆さん、自分の身を置いて見て想像してみてください!コブが入る硬いフェイスに長い板をボトムに向けて落とすドロップに、息が詰まる様なシチュエーションと、真似できるものでは無いことがお判り頂けるだろう。

そのチャージし続ける堀口氏はなんと現在63歳と云う、長年ハワイを始め大波にチャージし続けないと出来る事ではありません。まさにリスペクト!!

そして、その時のシチュエーションコメントをいただきました。

堀口氏コメント:

「よし行った、行ってまえ~。でテイクオフしたが、波の少し下がへこんだ。そこでボードを少し傾けたがボードの長さと(10‘0“)重すぎる(両面S6×3)ボードの為にコントロール出来ず、ワイプアウトだった。

その日の朝、ハルカがたつ一週間前にサーフラインで観たビックボードでのビッグウェーブサーフィンが頭をよぎり、8‘10“のツインガンで入る予定だったのを急遽10’0”のツインガンに替えたのがダメだった気がする。

波の寄って来るスピードに自分のパドルのスピードが間に合わなかった。能力と玉をデカくしないとダメかなぁ〜

まだまだ波乗道は続く・・・」

最後の方に書かれた玉をデカくとは、電話で話した時に言っておられたことで、よりデカい波にチャージする肝っ玉・すなわちゴーフォアイット精神のこと。このあと紹介する宮崎のビッグウェーブライダーの”コモタカ”こと小森くんも同じ事を言ってましたが、まさしく大波に挑む方達のお言葉でもあるかと・・・恐るべし!!私たちにとって次元の違ったことで、尊敬の意を表するに値することです。

ゲンキさん、コメントをありがとうございました。

そして続く大波は、8月23日・宮崎のカレンズポイント。

ここは、あの80年代後半から90年代のヒーロー・トムカレンが初めてサーフし名付けられたポイント。

DOVEプロライダーのケンゴリアこと中迫謙吾プロ率いるビッウェーブライダーが集まり、小森隆志・和歌山出身のDOVEレジェンドライダー角直氏の愛息子・イサム君もここ宮崎のジャイアントウェーブ・カレンズに集結した。

見よ!!恐るべしビッグ&ホローウェーブ!!日本にもこんな波が!・・合成の様なこの写真!!手前波待ちしているサーファーの大きさから見ても半端なくデカいです!!Photo: Takashi Shiiba

今回、和歌山から中迫謙吾プロの元へ駆けつけた角イサム君Kengo Nakasako & Isamu Sumi

奥にに写るブレイクはインサイドで、波のデカさが尋常では無いことが伺える

いざ出陣!!謙吾プロ&イサム君

Photo from:Kengo Nakasako

残念なことに謙吾くんとイサム君が波に乗っている写真がないとのこと。

そこでコメントをいただきました。

中迫謙吾コメント:

宮崎のビッグウェーブポイント、カレンズポイント。このポイントへ20年以上チャレンジしてきたけど、あの大きさとあの威圧感は初めての経験だと思う。はっきり言って全く歯が立たなかった。この日は朝から徐々にサイズアップし、昼過ぎの狙っていた時間帯には、かなりのサイズに達していた。クセのない波ならそこまで苦労しない。しかしカレンズ独特の横波と、バスが丸ごと入る程のバレルが『パドルで乗れるのか?』と思わせた。あんな景色はなかなか見れない。この日カレンズへチャレンジしたハードコアな男達がいる。入るタイミングは人それぞれだが、誰もが仲間意識を持ち、自分なりの目標を持って挑んでいた。こんなにも多くのハードコアなサーファー達と、あれ程の波を共有出来た事は最高の思い出。陸の上からでも十分に伝わる波だけど、入った者にしか分からない世界があった。 20年以上チャレンジして、改めてカレンズポイントの凄さと、宮崎という地の素晴らしさを再確認出来た。10年に一度?、それとも20年に一度?の『The day』なのかは分からないけど、次こそはどうやったらあのセットに乗れるのか、考えるだけでワクワクする!

Photo from:Kengo Nakasako

昨日電話で少しお話ししましたが、謙吾プロ曰くまた来てますねぇ〜!!前回と同じ感じですよ!!次は決めたいですね!!とコメント。その意気込みは生粋のビッグウェーブに魅せられた言葉・・・リスペクト!!

そう21号が発生!!

またまた新たな伝説が観れるか?!

 

そして、謙吾プロを師にここ宮崎のビッグウェーブに魅せられ、ザ・デイには必ずと言って良い程ラインナップに居り、また、毎年ハワイに通いテントでサバイバル生活を送る”コモタカ”こと小森隆志。

Takashi Komori

Photo: Takashi Shiiba (FromVideo shot’s)

 

Photo: Takashi Shiiba (From Video Shot’s)

小森隆志ライダーレポート :

台風が宮崎の真横に来る予定の朝、暗いうちに波チェックに行くと風が強まる予報とは裏腹にまさか無風。 小雨のどんよりした雰囲気の中とりあえずパドルアウトしようといつものチャンネルまで歩いて行くと、潮も引いてきておりゲッティングアウト不可能か!?と思うような波が押し寄せてきた。ヌルヌルと滑る鬼の洗濯岩を歩きながらまるで僕たち登山家みたいですね!とその日のバディで友人のマサキ氏と緊張を解きほぐすように会話していたが正直なところ今までのカレンズポイントの中でもかなり大きく掘れており危険な状態だった。

水深が胸近くの場所で8feetくらいの波が爆発するように割れており、そこをタイミングよく切り抜けないといけなかった。波に乗るよりもはるかに怖かったかも知れない。

そんな状況の中ビッグウェーブで初めて試すプロテクトスーツがありがたくて仕方なかった! ガンを使って波に巻かれるとかなり引っ張られてしまうので命の危険を感じる大波では必須だなとこの時初めて感じた!

沖にたどり着いてじっくり波を観察するともう波の大きさは僕には分からなかったし大きさよりも波の掘れかたが尋常ではなくセットの凄い波に乗ろうという気持ちになれないくらい怖さを感じた。 結局この日は満足の行く波に乗る事はできず悔しさと波乗りに対する探求心がより強くなった気がする。もっと奥から攻めてれば、、もっと勇気があれば、、日頃の身体のメンテナンスを気をつけないとなど色々と考えさせられた The day となった。続く→Photo: Takashi Shiiba

今年のカレンズポイントで6年間使用したガンが折れた事を知り、わざわざ宮崎までflying soulのツインフィンガンを送ってくれたオーストラリア在住のトムさん、そして独創的で素晴らしいサーフボードを削っているダブのインターナショナルライダーのサムさん、いつも最高のウエットスーツを作ってくれるダブウエットスーツの皆様、カレンズポイントでいつもいい波をシェアしてくれる先輩と仲間達、仕事帰りに撮影してくれた椎葉隆くん、ビビっていい波に乗れなく悔しい思いをして家に帰っても笑って待っていてくれる奥さんと子供達にこの場を借りて改めて感謝します。沖の波を見てびびってしまった僕。プロテクトスーツがあって本当助かりました。end

小森くんレポートありがとうございます。

最後に、DOVEには長年の歴史と共にビッグウェーブに命を賭けるライダーがたくさん居り、コンテストのみならずソウルライダーが日本各地いや世界中に居ます。上記の方々も命賭けた紙一重で挑戦されて居ます。ただビッグウェーブが好きだけでは通用せず、無謀は絶対に解らされます。時には命を落とすことにも成り兼ねません。自身の沢山の経験からの知識やその熟知した先輩に着いて教わり、それに向けての準備など、ウォーターマンとしてのスキルが必要とされます。筆者の私は全くもってその次元には着いていけませんが、DOVEの総帥・戸倉さんと旅した時にいつも声を掛けられる言葉が、無理は絶対するな!やめる勇気も必要だ!っと聞かされて来ました。大波にチャレンジする姿はサーファーにとって素晴らしいことです!!なので、これを見てチャレンジしてみたいと思う方は、それらの熟知した方々の門を叩き、時間を掛けてじっくりと教わるのが一番良いかと思います。これからまだまだ台風シーズンは続きます。事故の無い様、先ずはほんのひとつ上のレベルで楽しんでください。最後に貴重なレポートを送っていただいたライダーの皆さん、写真を提供してくださった木本さん、椎葉さん、ありがとうございました。

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