DOVEに携わる様々な業界の著名な方々をインタビューする企画です。
今回は、東京・恵比寿でスタンダードカリフォルニア・アパレルブランドを経営する阿久戸秀高さんのインタビューです。
お店はビンテージ物やアメカジを専門に販売するショップですが、DOVEのディーラーでもあります。
そして我々は、DOVE本社・湘南を出発し、東京は恵比寿へ車を走らせた。
到着した恵比寿は、アパレル関連の事務所やショップを始めレストラン・カフェ、他にも様々なお店が立ち並び、歩道を歩く人たちも雰囲気ある風貌の人達や芸能人も多々見かけるお洒落な人たちが集まる街。
STANDARD CALIFORNIA本社はビルの一角にあり、そのすぐ近くにあるお店に今回お邪魔しました。
恵比寿駅から歩いて数分に位置するスタンダードカリフォルニアこの看板を目印に階段を上がったところに入口があります。
トレードマークの入ったガラスが埋め込まれるお洒落なエントランス。
こんにちはっ!とドアを開け店内へ。
中へ入ると名前の通りカリフォルニアの雰囲気漂うお洒落なアメカジの洋服に装飾品などのオブジェに感動!!
ビンテージ・ジーンズや古着、そしてオリジナルアイテムがズラリと欲しくなるものばかり・・・
スタンダードカリフォルニア代表の阿久戸秀高氏
そして、店内の窓際にある奥のソファーへ案内されインタビュー開始。
窓から差す光が心地いいソファーに腰掛けて始めました。
DOVE:阿久戸さん、よろしくお願いします。
先ず初めに、阿久戸さんはいつ頃から始めたのかサーフィン歴と今に至るまでを教えてください。
阿久戸氏:サーフィン歴は、高校一年の16歳から始め現在51歳なので35年くらいです。
始めた当時は、昔あったドロップアウト八王子とか、八王子にあるいろんなサーフショップへ行っていました。
そして、大学時代にサーフィン愛好会のサークルに入り仲間とサーフィンに明け暮れ、新島やバリ島へ行ってましたね。
余談ですけど、実はそのバリ島で、夜みんなでナイトクラブに遊びに行った時、音がデカ過ぎて耳鳴りがしてその後も抜けなくなり難聴に・・・今も治らないんですよ。人と話している際に聞き直ししたりするので難聴の事を話すと、サーファーズイヤーですか?と言われるんですが、実はその時の影響でなったんで、かっこ悪い理由でホント最悪ですよね!!笑
DOVE:その頃はサーフィンコンテストが盛り上がっていましたが、コンテストとか出たりしていましたか?
阿久戸氏:勿論、学連に出場したりしてましたが、自分たちはレベルが今ひとつだったのでいい成績はなかったですけど・・・
DOVE:テーブルの写真はその頃ですか?みんなDOVEを着ているけどいつ頃ですか?
阿久戸氏:大学一年の時に、DOVEライダーの松尾君と出逢って当時茅ヶ崎にあったマカイサーフショップへ行き、クラブ員みんなDOVEをオーダーしたんですよ。それから自分は今もDOVEをずっと着ています。@新島合宿
DOVE:写真を見る限り仲間とサーフィン三昧の日々を過ごしてた事が伺えますね~。そして大学を卒業した後は?
阿久戸氏:卒業するときに就職活動は全然してなかったんですが、僕が大学時代の時、地元の幼馴染の親友がアメリカに行って仕事をしながらサーフィンしていたので、そこに行きたかったんですよ。あの頃バブルで仕事もあったしその辺の危機感もあまり感じていなかったので・・・で、行こうと思ってやりとりしていたら、イミグレーションがうるさくなってきて仕事が殆どないと言われ断念したんですよ。それで、ちょっとバイトしてオーストラリアのゴールドコーストへワーキングホリデービザを取得して一年弱行きましたね。
DOVE:オーストラリアではどんな生活をしていたの?
阿久戸氏:免税店の裏方でお客さんが購入した免税品をパックして渡す仕事をしながら、サーフィンを楽しんでいましたね。免税店にてスタッフと
DOVE:オーストラリアへ行って何か得るものがありましたか?
阿久戸氏:英語もろくに話せなかったし、サーフィンも上手くならなかったけど、笑。自分の中で海外で生活してみたいという思いが凄いあって、その一番の希望が叶えられてよかったかな~て思いましたね。本当はアメリカに対する憧れとかもあったから、オーストラリではそのカルチャー的な刺激は無くて、自然に対するものとか温かい人に出逢えたことが良かったかな。
阿久戸氏:そうそう、こないだ家で写真の整理をしていたら当時の絵葉書や手紙が出てきて、あっこう言うやり取りをしていたんだな~って、あの時はもちろん携帯もなければ国際電話は高いしメールもない時代だったから・・・。そんなオーストラリに居る時いろんな人が手紙で応援してくれてたのに、俺はダラダラとオーストラリアで生活していたんだな~っと・・・
DOVE:でも貴重な経験ではないですか?
阿久戸氏:そうですね。なんか歳とってからやっぱその一年って作れないし、あの時やっといて良かったかなって、多少なりとも英語も聞き取れるようになったし・・・その後の仕事も自分の趣味の延長じゃないですけど遊び的なもので、インポートを扱う仕事を出来たし・・・
DOVE:ん?インポート?オーストラリアから帰ってきてからはどうしたんですか?
阿久戸氏:スノーボードとかを輸入販売している会社で働きました。
DOVE:スノーボード?
阿久戸氏:実は幼少の頃ボーイスカウトに入っていて、関連する道具を販売している指定のお店・アウトドアショップがあって、そこのオーナーがスキー・やカヌーとサーフィンもやられている方で、その方に気に入ってもらって大学時代に4年間アルバイトをやらせてもらったんです。そして夏は山の関連、冬はスキーのチューンナップの手伝いをやらされていたんです。その時、まだ普及していない国産のスノーボードを初めて目にして今のスノーボードとはかけ離れたボードで、当時はハードブーツを付けて滑るといった感じで試乗会に行ったりしてました。既にバートンとかK-2とかインポートは入ってきていましたけど。そんな流れでスノーボードやバインディング・ウェアーなどを扱う会社に入社したんです。
DOVE:では、このスタンダードカリフォルニアはいつからなの?
阿久戸氏:そこで長年働いていたんですが、会社の支社がL.Aにあって年に2、3回はアメリカに出張してたんです。その際に滞在日程を伸ばして、大学時代の同級生が古着のバイイングをやっていたので、航空チケットを自分で週末まで延長してそこに行ったりして、元々古着が好きだったんで古着屋を一緒に回って集めていたんです。そして、スノーボードバブルが弾けて安売り合戦が始まってきて魅力がなくなってきたので、2002年に退職願を提出して2003年にスタンダードカリフォルニアを立ち上げたんです。
DOVE:なるほど。それで今に至っているんですね。今も人気が続いているのは立ち上げ当初からだったんですか?
阿久戸氏:最初は古着をメインに販売していましたね。あとは事業が軌道に乗ったのは、HTCというスタッズベルトをやってて、オープン当初は全然売れなかったんですけど、半年後くらいから雑誌とかに扱かわれだして、凄い爆発したんで軌道に乗った感じです。
DOVE:根っからお洒落なファッションに興味があってこの事業を始めたんですね?
阿久戸氏:いや根っからっていうかあれですけど、古着が好きだったのも金は無いけど人と違った格好をしたいだけで、古着だったら人と被んないしっていうノリだったんです。洋服をバンバン買うわけじゃなくて、金が無いからリーバイスの古着買って、上に着るのはヘインズの3枚パックのTeeシャツで良くて、寒くなって来たらその上にチャンピオンのリバースウィーブ着て、その上にカーハートのダックジャケットを着て、もっと寒くなったら自分のバイト先のノースフェイスのダウンジャケットを着て、それがそのまんま今も着れているんですね。
なので何も変わっていないんですよ。お洒落とかじゃ無くってファッションとか言うとこそばゆい感じがして、ただ好きなものだけをそうやってるのが続いちゃっただけだから、ファッションとも違うと思うんです。
DOVE:そうなんですね。アメカンカジュアルのルーツと根強さがよくわかります。
2/2 へ続く・・・
NEXT → 当時のウェットのお話・戸倉会長との出逢いエピソード・カリフォルニアへ出張の時に見たカルチャーやサーファー像・自身が感じたDeepなお話・・・!!です。
お楽しみに!!
サイトで販売中のSTANDARD CALIFORNIAとのコラボTシャツは数量限定ばかりなのでお見逃しなく!
撮影場所:STANDARD CALIFORNIA / URL: https://www.standardcalifornia.com/
写真提供:阿久戸秀高
撮影:内多泰隆