ここ数週間は気温もグンと下がり朝夕は寒く、冬がもうそこに!と言った今日この頃ですが如何お過ごしですか?!
みなさん冬用のウェットの準備は万端ですか?!
現在、ファクトリーでは全国からのオーダーで大変混み合っています。年内に!とお考えの方は、まだ大丈夫だろうと思っていたら必要な時に間に合わないっ!!てコトにならない為にもなるべく早くオーダーされることをお勧めします!!
さて、冬っぽくなってから台風の影響がすっかりなくなってしまいましたが、ようやく台風23号が日本の東側、遥か沖を北東に進んでおり、DOVEの本拠地・湘南も僅かながらウネリが入り出してきた様です?!今週末はビッグとはいきませんが、各地でタイフーンスウェルが入り出しそうです?!事故の無い様楽しんでください!!
では本題です!!
大型の台風19号は関東から東北に掛け大きな被害をもたらしましたが、そのビッグ・スウェルが遠く離れた九州は宮崎のあの有名なカレンズポイントに到来し炸裂した記事は、このDOVEブログや波伝説の木本氏のレポートでご覧になられたと思います。
そして、地元・宮崎出身のDOVEソウルライダーの小森隆志くんから10月上旬のタイフーンスウェル・セッションで繰り広げられたレポートが送られて来たので紹介します。
タイトルは、“ザ・レジェンド” DOVEビッグウェーブ・ライダーのメンバーが登場します!!
ぜひご覧ください!!
地元宮崎ではISAが大盛り上がりを見せる頃、日本が誇るビッグウェーバーである堀口鉉気さんが宮崎入りするという事に僕は興味が沸いていた。息子の真平君と自分が同じ年、親父と鉉気さんも同じ年(64歳)でまさに親子の年の差なのだが、未だにその波乗りは進化し続けているという。朝日と共にパドルアウト。64歳とは思えない若々しさ。Genki Horiguchi
波乗りには様々なスタイルがあるなか、昔から変わる事なく自からのボードを自らで削り己の身体でテストをするその姿が僕にはたまらなくカッコ良く見えた。
地元和歌山においてのビッグウェーブや、毎年通われているハワイで得たられたものであろう経験から完成されるサーフボードはアウトラインからフィンの形までがオリジナルそのもので、話を聞いているだけでも僕はワクワクしてしまう。
海に関する知識は海上にとどまらず水中もしかりである。素潜りに関してもプロフェッショナルで魚に警戒されないようにするユニークな方法を教えて頂いた。それはまさに”死んだふり作戦“で自分が水中で死んだようにダラーと沈んでいく方法なのだが、習った後日試してみると驚くほど魚が警戒せず普通に目の前を通っていく。
それまでよりも息の消耗も少なくなり狙った獲物(石鯛)もゲットできた方法であった事に本当に感謝している。
ちょうどISAの大会期間で多くの人がケリースレーターなどに関心を寄せていた時に、たまたま日本にきていたこれまた僕の尊敬する(過去の投稿 / 選ばれし馬鹿者と呼ばれて) ビッグウェバーでシェイパーでもあるSamさんが宮崎に来ると言うので、この二人のlegendと少しでも多くの時間を過ごしたいと思い大会は一度も観に行けずであったが、朝早くから一緒に波乗りする事に集中した。
二人ともツインフィン。どちらの板も独創的で速い。Sam yoon and Genki Horiguchi
今回の宮崎が二人の初対面。二人ともビッグウェーブサーファーにしてサーフボードシェイパー。プライベートな話だが二人に共通する事はひっそりと徳を積んでいる事で僕はそれを見逃していない。それはゴミ拾い。誰に言われるわけでもなくゴミを拾う。宮崎に来てもそれは変わらずサーフポイントの駐車場など、地元の僕が恥ずかしいくらいのゴミが散乱しておりそれを嫌がる顔もせず拾っていた。Samさんに関しては海の中のプラスチックゴミまでウエットの中にいれて持って帰ってきてくれたいた。こういう事をサラッとできる男が本当カッコいいんだなと感じた。
台風のうねりも入ってきており、いい波を当てる二人の波を読む能力にも驚かされた。
ツインフィンならではのラインを描くSam yoon.
海に入るまでに必ず2時間は準備を怠らないという鉉気さん。その落ち着いたスタイルと身体のメンテナンスを怠っていない事を海で証明していた。
この年まで自分も波に乗り続けたいと強く思った。 Genki Horiguchi
波の癖や特徴を見抜く能力が二人ともずば抜けており、長年の経験と波乗りに対する情熱を保ち続ける思いが海の中でひしひしと伝わってきた。
宮崎にはこのレジェンド二人と同じように自分に影響を与えてくれる二人のサーファーがいる。
一つ下の後輩でもある山本博也。ジョーズの大波にチャレンジするチャージャーである。
今回のセッションでもなんと一ヶ月前に肺に穴が開いて入院していたとは思えないドロップを見せていた。良い子の皆さんは真似しないようにの例をみせてくれる Hironari Yamamoto
一つの波をシェアするSam yoon and Hironari Yamamoto
驚異の回復力でバレルを狙う Hironari Yamamoto
そしてもう一人が自分の道標のような存在である中迫謙吾プロ。彼に連れられ自分の限界を押し上げてもらったワイメアベイ、カレンズポイントにトライするきっかけをくれた人でもある。常に一番ディープな位置から攻め続ける Kengo Nakasako
真下は有名な鬼の洗濯岩のはずだが、華麗なダイブを決めてくる Kengo nakasako
バレルにセットする Kengo nakasako
この二人に共通する事はトップクラスのスイマーであり普通のサーファーに比べ泳力がかなり長けている事だと思う。たとえリーシュコードが切れたとしても泳いで無事に陸まで戻ってくる自信があるのだろう。
自分が好きなサーファー達と同じ海で過ごす時間は格別だった。太陽が出る時間が一番好きな時間 いかに力を抜くかを研究中 Takashi komori
バレルのライン取りをもっと磨きたい Takashi Komori
宮崎で30年以上このポイントに入り続けるレジェンドがいる。一度は事故で瀕死の状態になったにも関わらずこうやって海に復活してくれた事を皆が喜んだ。奇跡のカムバックからのレイトドロップ Jun Horimoto
自分が影響を受けたサーファー達と同じ海でセッションする事ができ本当に幸せを感じる事ができた。そして偶然にも同じタイミングで宮崎入りした鉉気さんとSamさん二人の熱いサーフィンに対する思いを間近に感じ、宮崎のローカルも熱くなったに違いない。
夕陽に照らされセットの波に乗る。 渋いです。Genki Horiguchi
熱い中撮影をして頂いた鉉気さんの奥様の愛子さん本当にありがとうございました。
レジェンド達から学んだ事を胸にこれからも波乗りを追求していきたいと強く思いました。
こんな風に年を重ねたいと思う写真。達人Genki Horiguchi
Report by Takashi komori. All photo Chikako Horiguchi
毎年のタイフーンシーズンを心待ちにしビッグウェーブに賭ける想いと情熱に、リスペクトの念を表します。
果たして今年はもう終わりなのか?・・・
小森くん、素晴らしいレポートをありがとうございました。