1994年ロンボク島・スンバワ島1stボートトリップ

1994年、真新しいサーフトリップの話が俺の耳に入った。

それは船をチャーターしてサーフポイントを攻めまくるボートトリップだった。バリ島から出発してロンボク島とスンバワ島を巡るクルーズだ。あのマジカルミステリーツアーニアスの旅から14年の歳月が流れていたが、このボートトリップの全てが新鮮で又新しい未知の世界に連れ出してくれる最高のサーフトリップになる事はわかっていた。

船に乗れる人数はカメラマンと俺を入れてライダー6人と聞かされた。ボートトリップ、聞き慣れない言葉だった。船の中で暮らす、もし大怪我でもしたら、助けを求めるにしろ船に揺られて長時間かけて行かなければいけない。タフで海を良く知っていて、自分の事も良く知っていて、ビッグウェーブにも立ち向えて、サーフィンが大大大好きで、旅慣れたサーファーで、この先この業界に携わるライダー6人の人選はすぐに終わった。

6月下旬から7月上旬インドネシアのビッグウェーブシーズンに行く日も決まり、未知の世界への旅立ちに久々に味わうワクワク感はいつもと違い、何かトラブルがあったら俺の責任かな?だって俺が言い出しっぺだからね・・・


という事で、近所の寒川神社に皆んなが無事に帰って来れるよう、密かにお願いに行ったよ。

この2枚の写真は、雑誌の広告で実は見開きで計4ページなんだよ。

この広告ゆーっくりよーく見て欲しい。これがボートトリップの全てだよ。人のいない最高級の波に乗りまくり、ポイントまでが遠いとデインギィ(小さい船)で送り迎え、まるで海のタクシーみたいでね、これがやめられないのだ!シュノーケリングも又違う世界をのぞけるし、朝昼晩と2人のコックが食事を作ってくれるし、釣れた魚は刺身で一杯って感じで、今までに無い新しい豊かな経験が出来た、イェーイ!最高ボートトリップ!!!

6月の下旬の夕方バリ島のクタのコテージに到着した。この時期のバリ島はビッグウェーブのシーズンで、世界中からサーファーが集まっている。

次の朝ホテルを出発、パタンパタンに住み込んでサーフィンをしているライダーのコウツサ(後ろの赤のパンツ)が見送りに来た。バリはずーっと波があると言っていた。

 

ベノア港に到着すると、目の前に現れた立派なヨットを見た瞬間に今までの不安は、思いっきり何処かにぶっ飛んでた!

船に乗り込み一安心。これから何が始まり、何が起こるかわからない初めてのボートトリップに胸を膨らませて・・・

ベノア港を出港して、インド洋のまったりとした生暖かい風を感じながら、ロンボク島に向かい航海する。

 


SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS

夜明け前、薄暗いなか、皆んなのざわめき声で目を覚ますと、船の真横で5フィートの口を開けっぱなしの長~いレフトの波を見たとき、特別な何かを見た瞬間だった。

ここはデザートポイント、レフトの波がシリンダー見たいにまんまるのチューブを巻いているエキスパートのポイントだ。波が3フィート位に下がったある日、俺はディンギーでポイントまで送ってもらい、やっとの思いで(テイクオフの場所がホレホレで、下のリーフはすぐ近くにあり、ミスったらゲガに直結だしなぁ、皆んなには迷惑かけれないしなーなんて考えたよ)テイクオフ。

波のフェイスはカチカチに硬く、失速したら終わりだと思い、ボートの左側のレールを必死にフェイスに噛ませ、アップス&ダウン。ゆるいオフショアの風を全身に感じながら、フルスピードで長いライディングから無事プルアウト!


SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS

左から、南 、中(なか)、小野瀬、カービー、太郎、松尾、俺。
デザートポイントに上陸した7人の侍!いや、7人のサーファーだね〜。笑


SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS

この時はまだ、陸の砂漠みたいなビーチにはボロ小屋一軒しか立ってなかった。


移動中は、トローリングで釣れた魚はその場で刺し身にして夜の晩酌用に!


何回か、夕日を見ながら晩酌したりして、くだらない話で大笑いしたり、晩酌が行き過ぎドンチァン騒ぎしても誰の迷惑にもならない事も最高!海上のホテルだからね~

ある日湾の奥で、かなりサイズあるレフトの波が綺麗にブレイクしていた。船が波に近づくと6フィートはある強烈な波だ、俺には危険なポイントだと判断した。6人のライダー達は、誰1人ためらいもなくピーク目指して船から飛び込んで行ったが、見た目以上に皆んなが流されていたのにはビックリした。俺だったら即遭難だった。ライダー6人は、とっても個性的に優雅なサーフィンを楽しんでる様子が真横から見れるボートトリップは益々気に入った。

ここはスンバワのスカーリーフ。


1番若手のハワイアン  カービー(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)

 ワイメアのパイプラインのBIG WAVEにもチャージする谷内太郎
(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)

ココが大事なんだ、俺達は真新しいボートトリップの様子をサーフィン雑誌とタイアップして雑誌に掲載する仕事なんだよ、だからね波がデカくて俺はできませんとか、ドロップするだけとかダメなのよ。

ハードなセッションが終わった後の移動中、このボロいCDデッキにガンティーが持って来たCDをかけ、誰も変えないから、朝から晩までずーっと毎日、最終日まで聞いていたので、好きになっていたよ。


いい思い出だ。

船旅にもすっかり慣れて、デープフォレストを聞きながらリラックス。

10日間近く船で一緒に生活をしてたら、やな奴といい奴、まあ気が合う合わないかが、はっきりとわかる空間なんだよね。ガンティーとは空気感がピッタリ合ってたので、今でも最高の付き合いをしてるよ。


久しぶりのレギュラーの波で、思いっきりハッスルしてた。松尾
(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)

このヨーヨーポイントで、ロンボク島  スンバワ島のボートトリップのサーフィンのミッションは終了!
流石このチーム。かなり危ない波があったり、初めてのポイントってカレント(流れ)がどうなってるかわからない状況でも度胸と経験に基づいて誰1人かすり傷ひとつも無く、どんな波にも立ち向かう勇敢な姿を目の前で見れたのは、本当にとても良い気持ちだった。瞬時に変わる波の形やサーファー達の動きを深く観察できるのは、ボートトリップならではの醍醐味だ!

初めて見るレギュラーのポイント、ヨーヨー。
波はちょとオーバーヘッド位で俺にとっては久々にビビらず胸を張って、思いっきり一日中サーフィンが出来たポイントだ。(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)


バリ島に帰る途中で、今では見られない漁師のかわいい小さい舟。この写真をついこの間、中(なか)にみせたら、誰これは?と24年前の自分がわからなかった中ちゃん!!2人で大笑いしたよ!!!笑

全員無事バリ島に着き、帰りまでの時間をパタンパタンで過ごす。この時期ずーっとインドネシアはBIG WAVEが押し寄せていた。ガンティーと

真ん中(右から二番目)の人が、今回のトリップをコーディネートしてくれた仲山善郎カメラマン(GREAT WATER FILMS)。この時代にバリ島に住み込み、特にパタンパタンの波にフォーカスして、数々のDOVEライダーのショトを残してくれた。この後も何回かトリップに行って、とてもお世話になったなぁ。

パタンパタンの帰り、ボル(左の赤いシャツ)と松尾。こんな小さかったボルも今はバリを代表するチューブライダーに成長して、ついこの間パタンパタンのインターナショナルの大会で3位の成績を残した。


バリにいる仲間が空港に見送りに来てくれた時の一枚。

この頃、サーフィン専門の雑誌が出来て20年近くになり雑誌が及ぼす力を俺ははじめからわかっていた。コンテストは結果だからすぐわかるが、それ以外にもサーフィンのスタイルは沢山ある中で、俺はずーっと前から、BIG WAVEに命がけで立ち向かうサーフィンのスタイルがを築く為に努力した。だから82年パイプラインの目の前に家を借りたのだ。デカイ波に乗れるライダーは歴史を作ることになる。このワントリップでライダーのスポンサーとか自分の会社の広告とかで、全部で7ページの広告を出すことで、雑誌社とカメラマンと上手く共存できたのだ。


(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)


(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)


(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より Photo:GREAT WATER FILMS)


(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 カバーより Photo:Naoya Nimoto)

この雑誌で、今まで無かった初のボードトリップの記事が紹介された。


(SUFING WOALD Vol.19 No.11(No.153) OCTOBER 1994 より EDITER:Takashi Isobe  Photo:Naoya Kimoto)
亡くなったエディターの磯部のサーフィン哲学は、まさに俺と共通していたから、数々のDOVEライダーの写真がSUFING WOALDのカバーにも多く採用された。

この初めてのボートトリップを経験した6人のライダーに感想を頼み込みとみんな本当に気持ちよくOKしてくれてとても嬉しかった。ありがとう!みんな!

▼Kirby Fukunaga
僕がパスポートを取得したのは23歳の時。日本に住むために引っ越し、サラリーマンの キャリアを目指し目標を持っていた。そして突然”インドネシアのボートトリップ”に招待された。え?ボートトリップってなに?インドネシアってどこ?安全なの?そう、当時の僕の若かった頭の中ではこんな質問が巡っていた。戸倉さんが最初の日本人のインドネシアでのボートトリップに誘ってくれた。僕は怖かったし、エキサイトしたし、考えたら何ヶ月も眠れなかった。

その日が来て僕らは”風を横切る”という意味の名のボートに乗り込んだ。日本の色々なと ころから来たハードコアのアメージングなグループのサーファー達と一緒にパーフェクト ウェーブでサーフした。 Desert Point, Scar Reef, Yoyo’sなどといったまだ知られてい なかったサーフポイントでサーフした。たくさんの魚を獲り南十字星を眺めたり、そして毎晩なん億もの星を眺めた。ボートで生活しながら知らない場所を旅をするのはファンタジーだった。毎朝起きて夢じゃないかと思った。
一生忘れないボートトリップだった。このボートトリップをスタートにどんどん続いた。そしてこのボートトリップは僕の人生を変えた。日本に戻って世界を旅して回りたいと思い、そしてそれ以来これが僕のドリームライフだ。1週間の海でのことが誰かの人生を変えるってクレイジーだ。
招待してくれた戸倉さんとダブウェットスーツに感謝している。ワンダフルなクルーのメ ンバーにも感謝。25年前でも全てが黄金の思い出として全て残っている。Terimakasih

▼谷内太郎
94年突然戸倉さんから連絡が入りボートリップへ行くぞと誘われ 当時の自分にはよく理解できないままインドネシアに旅立ちました。
現地で乗り込んだその船は大型のヨット!感動(セレブな気分)これで行くのかと感動しま した 海上から波をチェックしながらポイントを移動し最高なサーファー達とサーフセッション しながら体験する事全てが新鮮で毎日 笑いが止まらないトリップとなりました。 道中船のエンジンを止め大きなマストを広げて風の力のみで走行したあの瞬間は忘れられません。
日本人サーファー初のボートトリップ。
日本のサーフィンの歴史の幕をまた一つ大きく開いた瞬間でありました。
そんな歴史的サーフトリップに参加できた事をダフサーフィングウエットスーツ 戸倉さん に感謝しています。

▼松尾博幸
メンバーはインドネシアはもとより世界中の波をハントされている、旅の達人の先輩方 と、ガイド役として同行したバリニーズロコのガンティーさんとカメラマンのヨシロウさ んの会話は、おもしろ可笑しく場面をほぐしてくれる笑いの絶えない毎日でした。 65フィートの2本マストのヨットは、今まで見たこともない大きさとその存在感に興奮 しました。船室内には、クルー全員が泊まれるベッドがある広さにもビックリしたことを 覚えています。今までランドアクセスしか経験のない自分の中では、大富豪か何か特別な 人が旅する乗り物のように思っていたので、船内の道具やオブジェ全てが高級に見え、こ んな贅沢な旅はないと実感しました。

最初に辿り着いたデザートポイントでは潮の変化で胸サイズからあれよあれよと5フィート 近くにまで上がると言う摩訶不思議な体験をし、大阪出身の南さんが一本の波でピークか らインサイドまで超ロングライドの4回チューブに入り、ここの波やばいわぁ~って言っ てて、確かその日のビール代は奢る羽目になった記憶が・・・笑。 そしてスンバワ島のスカーリーフのドセットにビビりながらサーフし、移動中外洋に出た 瞬間船が大きく揺れ出し荷物はグチャグチャ、本当に遭難するのでは?と怖かった思い 出。レギュラーフッターの自分は得意ではないバックサイドから解放され、待ちに待った レギュラーのヨーヨーポイントで入ったチューブは忘れられない1本となりました。

波乗りしない時間は釣りをし、獲った魚を捌いた刺身をつまみに、周りは手つかずの自然 の中、絶妙な色をしたサンセットを眺めビンタンビール呑みながらその日の至福の瞬間を 思い出し浸たり、夜は甲板で寝ながら空を見上げ、ドーム一面のプラネタリウムで流れ星 を見ながらそのまま寝てしまい夜露で目が覚めベッドに戻り寝て、再び朝が来ると日の出 と共に起きサーフハントと、まさに自然の摂理で過ごす究極の贅沢なトリップを実感しま した。 また、全てが楽しかった訳ではなく、戻る際、帆のみで風に乗った航海中、最初は気持ち 良かったが、強風に煽られヨットは倒れそうなくらい傾き、自分たちが甲板に寝そべって ちょうど立っているような錯覚の長い航海で極度の船酔いも経験。終いには大きな帆が壊 れ補助エンジンのみでゆっくり走り、荒波の中転覆するのではとビクビクしながらバリへ 戻った思い出もあります。そう言ったアクシデントを含めた旅の思い出は更に深いものに なったと思います。 そんな最高の旅はあっという間に過ぎ、バリに戻った時には喪失感と地に足が着いてても 揺られている感覚がずっと続いていました。

いまでは考えられないDOVEメンバーのみの貸切状態の贅沢なセッションは、もう二度と 無いかもしれない。

今までBOSS戸倉さんが先導してきたこと、HAWAIIノースで日本人初のダブハウス、未開 の秘境への旅、そして日本人初のボートトリップと歴史を築いて来られたシチュエーショ ンに居れた自分は、サーフィンに出会ってよかった!戸倉さんに出逢えて、本当に良かっ たと心より感謝してます!!ありがとうございます。

▼小野瀬祐一
この時初めてDOVEチームサーフトリップに誘って頂いて緊張の参加でしたがハーバーで自分達の乗る船のカッコ良さに驚き、そして行く先々で素晴らしい波に出会い仲間だけのサーフセッション!
こんなサーファーにとって夢のような冒険の旅を重ねるに連れて船上の最高なメンバーと家族のような不思議な一体感を共有できた体験は生涯忘れられない宝物となりました!

▼南隆史
1994年夏。初めてのボートトリップ。
当時、チームとしてお世話になっていた戸倉さんからのお誘いがあり、インンドネシアのボートトリップへ行くことになった。
数ヶ月後、バリ島で待ち合わせとなり、クタで一泊した。その夜からボートトリップがはじまった。どこの港からだったか、もう24年前のことなので、記憶が断片的になってしまってて。
10日間ほどの旅だったかなぁ。
メンバーは戸倉さんをはじめハワイからカービー、バリからはガンティー、小野瀬さん、中さんで戸倉さんの友人と私サーファー7人、キャプテンはオージーだったかな?後は食事から色々お世話してもらったローカル2名(男・女)計10名で10日間の旅がはじまった。
バリ島をせて、翌朝起きたらデザートポイントに着いていた。波はセットで4から5フィートでめちゃめcあyいい波だった。この日のセットで1本の波で4回チューブに日荒れた波があった。興奮したのをはっきりと覚えている。
プルアウトした瞬間、脳天から何か吹き出た感じがあった。

最高にいい波だった。私も長い間サーフィンしてきた中でも1本の波で4回ははじめてだった。記憶にたどりつつですが、その後もいろんなポイントですきなだけ波乗りできた。なんせ、ずーっと船の上なので、波乗りしてるか、リラックスしてるかの毎日。

途中、陸地が恋しくなったこともあったようななかったような。長いようで短い旅も終わり、バリ島に到着した。船を降りて、あれ~っと思った。半日は揺れてたと思う。それにこの10日間、海の上の音だけだったので、バイクや車の音、雑多な町を歩いていると、ふと船に帰りたいような気になった。サーファーにとって、ボートトリップは究極かなと思った。船に乗っている間は、波乗りだけでお腹が減ったらいつでも食べ物が用意されていて、いつも夜空はほしだらけ車からは何の雑音も入ってこない、スーパーリラックス!ボートトリップ最高!

セッテイングしていただいた戸倉さんありがとうございました。
船の上での毎日、楽しかったこと、いい波に乗れたこと一生の思い出として。

▼中和房
戸倉さんに誘われて参加したこのボートトリップは、生涯忘れられない。特にスンバワのスカーリーフと、ロンボクのデザートポイントは好きなタイプの波で、自分のめざしていたサーフィンを堪能することができました。船での旅だったので、サーフィン以外にも沢山の思い出があり、それ以降の生き方に大きく影響を与えたことに間違えありません。あの時のメンバーは今でもそれぞれ元気にサーフィンしていると聞きますが、またご一緒に旅をしたいものです。

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