波伝説の木本氏ブログで、台風21号のグランドスウェルが到来したアウターリーフ四国・足摺岬の記事を既にご覧になられたと思います。
そこで、気サーフボード大波倶楽部リーダーのDOVEレジェンドライダー櫛本氏からその時のストーリー文が送られて来ましたので、ぜひご覧ください。
足摺岬
今回の台風21号は数日前から17秒近いうねりの間隔と4.5mという高さと南南東のうねりの方向から南西のベストなうねりではないものの、17秒というピリオドが間違いなく大波になると予測できた。
9月3日の朝6時に集合して波をチェックするとたまに10~12ftのセットを確認。
各地から集まったKI大波倶楽部メンバー/ Photo: Naoya Kimoto
Cape Ashizuri / Photo:Naoya Kimoto
2時間後には15ftを超えるセットが来るだろうと予測し、風が強くならないうちに慌ててジェットスキーとゾディアックを用意しセッションを始めた。 Photo: Naoya Kimoto
Photo: Naoya Kimoto
やはり波予測の大事なことは波予測サイトの情報も大事だが、自分の判断で台風の位置、サテライトで見たかたち、進行方向、また現場の風天気を総合して波を当てるという行為そのものが楽しみである。
さて今回のメンバーは、宮崎から一睡もせず夜を徹して移動してきた弟子の山本ひろなり35歳職業ライフガード、吉竹祥太郎33歳元自衛隊北海道基地。現在は漁師、夏場の青島海の家露天商という寅さん的な生活を送っている2人。その他、唐津より西村えいじ、ペンキ屋の長谷川しゅんいち、農家の加茂の3人。徳島から藍染染色業の山本牧人、会計士の山田しんじ、新聞屋の舟崎の3人。大阪から年配にして大波に目覚めた中川皆空。地元からは、空手日本チャンピオンの奥本しんや、西野まさし、整骨院を営む浜口けんさく、福島から越してきた小堀けん太郎。安全確保のためのサポーターとしてこの大波倶楽部の会長のポイントを発見したいつもお世話にぬってるジェットスキードライバーの奥本順二、ゾディアックの江口くんが素晴らしい運転をしてくれた。
今回みんなが使った板は10ft~12ftの長さ、厚みは3.25~4.25インチ。年齢と経験によってチョイスは決まる。
その日の思い出に残る波はスタートして1時間後くらいの山本牧人に来たきれいな15ftのセット。彼は今回幸運の女神と結婚したてで神様が乗りやすい大波をプレゼントしてくれたのだろう。
昼前の風がハードになってきた中ではセッション中最大の波をテイクオフした吉竹祥太郎が記憶に残る。
もちろん全セッションを通して1番波に乗っていたのはやはりジョーズライダーの山本ひろなりである。
Hironari Yamamoto / photo: Naoya Kimoto
今回のセッションを振り返って思うことは、きんちゃんの奥さんの動画でも分かるように、途中でワイプアウトするシーンが多過ぎる。『Japan Daily Clip』2018.9.3 @ Shikoku : https://www.namidensetsu.com/news/csj_arukas/235273
本来のビッグウェーブサーフィンとはテイクオフしてボトムまで駆け下り襲ってくる巨大なホワイトウォーターを耐え、波のエネルギーが消えるまでライドし続けることだ。僕たちの世代では長年ノーリーシュでオープンオーシャンビッグウェーブを経験してきているので、ワイプアウトして板を離さないようにすることが最重要。これこそがビッグウェーブドロップダンディズムなのです。
Yoshihiko Kushimoto/ Photo: Naoya Kimoto
次回のセッションでは全員これを肝に命じて頑張って欲しいです。櫛本
Yoshihiko Kushimoto / Phto: naoya Kimoto