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脇田貴之・インタビュー 第6話 / 現在の自然環境で思うこと・・・日本とノースショア

日本帰国後早々に行った脇田貴之プロインタビューも第6話を迎えました。

前回はヨーガについてお話しましたが、彼が最後に言った世界中でサーファーが増えたら平和になると言うお話の続きから、毎年長期間ハワイ・ノースショアに滞在し、その自然環境で体験し感じた事や日本の海の現状を語っていただきました。

脇田貴之・インタビュー第6話 / 現在の自然環境で思うこと・・・ノースショア・日本

ヨーガからの続き

DOVE : 脇田くん世界中でサーファーが増えたら平和になると言われましたが、自然と共存すると言う意味も凄くリンクしていると思いますが、その辺はどうでしょう?!

脇田プロ:サーフィンをやる人が増えれば増えるほど地球が平和になるってくると思います。それで海をもっと大切にしようとか、ゴミをもっと拾おうとか、そういう風になってくると思いますね。

DOVE : なるほど。まさにそう思います。

脇田プロ:そうなんですよ!すごい密接に関係している事なんですよ。

DOVE : 特に日本は、自然の摂理に反している事が普通に行われている感じがしますよね。テトラポットや大きな防波堤が作られたりして砂のつきが悪くなったり、一連の災害は、なんか自然の神様が怒って見せつけているような・・・

テトラポットPhoto:消波ブロックWikipedia

脇田プロ:ホントそう思います。でも見せつけていると言うよりも、人間が実は起こしている事なんじゃないかなって思います。

DOVE : そうだね。

脇田プロ:それがやっぱりノースショアに居るとすごく僕が思うのは、ノースショアは面白くてある年は一部の家のビーチフロントの敷地でプロパティーの1/3くらいが大波が打ち寄せ無くなるんですよ。

DOVE : それなんか聞いたことあります。確かまた元に戻るって・・・

脇田プロ:そうなんですよ!!でそれをコンクリートとか埋めちゃうともうそこに砂は戻って来なくなって、そうするとそこだけじゃなくて他も変わってくるんですよ。

DOVE : 連鎖して悪影響な。

脇田プロ:そうなんですよ!!それをノースショアの人たちは分かっているので、ただ砂を入れたり砂袋で囲ったりして、ただジッと待つんですよ。そうしたらまた砂が戻ってくるんです。それで次の年にはちょっと増えていたり、下手したらそれ以上に土地が増えている事もあって。で、逆に他の増えていたところが減っていたりその繰り返しなんですよね。

DOVE : そう言うことね。

Takayuki Wakita @PipeLine ・Photo: Mitsuteru Kamio(後方・ビーチフロントに立ち並ぶベストロケーションの家)

脇田プロ:実はパイプラインのところのジェリーロペスさんの今はVOLCOMハウスが、一時期5年間くらいオーナーだった白人の人がビーチサイドを変えちゃったんですよ。そしたらある年にはあのパイプラインの砂が全部無くなって、そしてVOLCOMハウスのパスの降りる階段のところまで岩が出てくる時が有るんですよ。

DOVE : 僕は見た事ないですけど怖いですね。

脇田プロ:そう言う年もあるんですよ。で、エフカイビーチは砂があるんですけど、昔DOVEハウスがあった辺りからオフザウォールのところまで全部岩になって、そうするとリーシュをしていないと、中にはノーリーシュで板をセーブする人は付けないんですが、板を流した時にその岩にぶち当たって折れちゃうんですよ。普段は砂がついているので流しても大丈夫なんですけどね。

DOVE : そういったリスクが出て来るんですね。

脇田プロ:それでそんな時があって、その家のオーナーがそこにデッカい岩を鎖で埋め込んだんですよ。で、それやっただけで水の流れが全部変わっちゃって、だから常にタプタプ状態のバックウォッシュが入ったパイプラインになって。昔の80年・90年代当時は常に水の抜けが良かったんで遠浅って言うんですか、あの綺麗なブレイクのパイプラインでしたからね。

DOVE :なるほどその影響は大きいのかもしれませんね。

脇田プロ:今は常にバックウォッシュが入っていて、なんでかと言うとその戻り返しが有るんで。

DOVE : なるほど

脇田プロ:そうなんですよ。抜けが無くなっちゃうんですよ。リアムさんとかみんな言いますけど、あの80年代・90年代の頃の俺たちがやってきたパイプラインはもう無いよ〜って。って言うんですけど、でもやっぱりパイプラインはパイプラインなので、バックウォッシュが凄いんですけど、やっぱ凄い波はありますよね。

DOVE : 確かに。その話すごいなぁ〜

脇田プロ:やっぱ自然は自然のままにしていた方が良いと思います。で本当そう言うのを理解できると良いですよね。

DOVE : 間違い無いですね。

Takayuki Wakita With Beautiful location @PipeLine / Photo: Mitsuteru Kamio

脇田プロ:なんかの本を読みましたけど、世界中で日本のコーストラインが一番人の手が加わっているって。

DOVE : 言われてみればそうかも知れませんね。

脇田プロ:だってテトラだらけでヤバくないですか?!

脇田プロ:確か2010年に、なみあるアースアワードで賞を頂いたんですけど、その授賞式に元・小泉元首相がゲストで来られていたんですが、Photo: 第一回なみあるアースアワード / 2010

脇田プロ:その時、小泉元首相と同席した時にお話したんですよ。

Photo: 第一回なみあるアースアワード / 2010

脇田プロ:その話は、本当の現状はテトラポットを入れることに寄って、政治家の人たちが私たちはこんだけ地元の方にやってますよ、テトラポットを入れて津波とかも大丈夫なんですよって、そう言う風にやってるかも知れないですけど、実はアレっていうのは実際、津波とか来たら何にも関係ないですから!(東北大震災前の話です)で人が流された時に人口のテトラポットだったらその中に人が吸い込まれて死んじゃいますよ!自然の岩だったらザクザクになりながらも何とか戻って来れる可能性があるんです!逆に危ないですよ!自然のものを残しとくべきなんですよ!!って小泉元首相に言ったら。小泉元首相が、そうなのか?!知らなかったよ。脇田くんありがとう教えてくれてって言われたんですよ。

DOVE : ほぉ〜中々お目に掛かれない方ですね。

脇田プロ:そう言ってくれたんですけど、その時はもう総理大臣を辞めちゃった後だったんで・・・

DOVE : 残念ですね。やっぱサーフィンやっている人は自然と戯れて気持ち良さの裏腹に自然の恐ろしさやいろんな経験を経て理解しているんじゃないですかね。どうしたら良い環境が理想なのか良く熟知していると思います。

脇田プロ:それで夏になるとみんな海水浴に来てゴミを平気で捨てて帰るじゃないですか。海の家も中には売るだけ売ってゴミを拾わないところもありますし最悪ですよ!!

DOVE : そのしっぺ返しはいつか来るでしょうね?!だから、自分たちは少しでも目の前にゴミが有ったらゴミ拾いして綺麗な海を守りながら楽しみたいですね。

脇田プロ:本当そう思いますね。人と自然は永遠に共存していかなくちゃならないですかから。それで綺麗な海を後世に残さないと・・・

脇田くん、貴重なお話をありがとうございました。

今日はサーファーにとって密接な自然についてのお話でした。

まだまだ、長〜いインタビューの話は続きます。

第7話 /フォトグラファーBrian bielmannエピソード・ ヘルメットのお話へ続く・・・

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